菅谷梨沙子の消失 その5
徳「『ち』『な』っ!」
雅「・・・(ハッ!?)『つ』!」
徳「みや遅い〜。」
雅「急にはじめたアンタが悪いんでしょ。」
徳「いや〜、思いついちゃったんだよね。この『紫の鏡』とじゃんけんすれば良いんだよ、きっと!」
雅ちゃんはどうやったらそんなトンデモな発想ができるのか、小一時間問い詰めたいと思いました。
ヲタ(桃)「あ、そういえば梨沙子もガラスとじゃんけんしてたわ。」
どうやらメンバー内では鏡やガラスといった自分を映すものとじゃんけんをするのが流行っていたようです。
雅ちゃんは、梨沙子までそんな病的な遊びをしているのかと思うと、このグループにいるべきかな、ソロになった方が良いんじゃないかなと真剣に悩み始めました。
千奈美は早速じゃんけんを始めました。
佐紀「あ、ちょっと待って。行くなら色々準備しなきゃ。何たって異世界だもん。」
ヲタ(桃)「それもそうだね。さっすがキャプテン!」
桃子(仮)はいつものように佐紀に抱きつきました。
佐紀「何だテメー!ぶっ殺すぞ!」
佐紀は昨今の中高生らしく護身用のサバイバルナイフを取り出すと、桃子(仮)の首筋に刃を当てて脅しました。
佐紀には雅ちゃんほどヲタ耐性がなかったのです。
「キャプテン、それ桃子だよ!」
メンバーが必死に止めたので、何とか事件にならずに済みました。
「Berryz工房キャプテン清水佐紀、抱きつかれヲタを刺殺」なんてシャレになりません。
少年法で守られている年齢とはいえ、STKがいるのですぐに2ちゃんねるで話題になってしまいます。
佐紀「そう、あれは桃子・・・1、2、3、5、」
相変わらず1を素数だと思い込んでいるようですが、佐紀はまたしても素数を数えるだけの人になってしまいました。
3のつく数字だけアホになるとかはありません。
ここは臨時で雅ちゃんが仕切ります。
雅「とりあえず、異世界と言えば・・・お菓子が必要ね!」
「お菓子!?」
ということで、コンビニへ。
お菓子を買いに来た5人は、思い思いにお菓子を買い始めました。
アイドルな彼女たちに「お菓子は300円まで」という制約はありません。
チョコ、ポテチ、うまい棒、マシュマロ・・・何でもかんでも買いあさります。
彼女たちの通った後はぺんぺん草も残りません。
雅ちゃんはいない2人のぶんのお菓子も買ってあげることにしました。
臨時のまとめ役として頑張っています。
そして、自分用にはちーかま、かわはぎ、サラミ、鮭とば、エイヒレ、貝柱などを買いました。
徳「みや、それお菓子じゃない・・・。」
雅「私がお菓子って言ってるんだからお菓子なの!」
熊「でもさぁ、もうちょっと可愛らしく飴ちゃんとか・・・。」
雅「人の食べ物の嗜好に文句言うんじゃないよ!アンタ、地獄に落ちるわよ!」
こういうときの雅ちゃんに何を言っても無駄です。
飲み物も、雅ちゃんだけが昆布茶を選びました。
明らかな塩分過多で心配です。