菅谷梨沙子の消失  その4

友理奈「・・・どうぞお帰りください。」


10円玉はちゃんと鳥居におさまりました。
ファミレスのお姉さんは、それはアンタらだよと心の中で突っ込みながら、雅ちゃんが食べ切ったステーキの皿を片していきました。


雅「とりあえず、問題の東京タワーに行ってみよ。」


ということで、東京タワーへ。


梨沙子はまぁがついてるから大丈夫だよね?」


誰というわけでもなく、みんな心配しています。


「そうだよ、まぁがついてるから大丈夫だよ。」


誰も茉麻の心配はしません。
Berryz工房1の握力の茉麻は、もはやタフガイ扱いです。


佐紀「・・・1476、」


ヲタ(桃)「キャプテン、それは素数じゃないよ。」


いつもみんなを仕切ってくれるしっかりものの佐紀は、どうやら今日は使い物になりそうにありません。
そうこうしているうちに、東京タワーに着きました。
とりあえず、現場を見ようと展望台に上りました。


ヲタ(桃)「ここよ!このガラスに吸い込まれたの!」


千奈美はそこに駆け寄って調べ始めました。


徳「やっぱり・・・ここだけ紫色・・・紫の鏡だ。」


雅ちゃんはまたその話かとがっかりしました。



佐紀「そういえば、紫の鏡って言葉を二十歳までに忘れないと、悪いことが起こるっていうよね・・・。」


やっとキャプテンが帰ってきました。


「キャプテン!」


佐紀「とりあえず、紫の鏡っていうのがキーワードみたいね。桃子、何か思い当たることない?」


ヲタ(桃)「そういえば、梨沙子もそのガラスみて紫だって、みやに教えてあげようって喜んでた。」


雅ちゃん梨沙子もビョーキなんだと正直思いました。


徳「う〜ん、でもここにはもう何もないみたい。」


千奈美が残念そうに言いました。
友理奈は紙と鉛筆と10円玉を取り出しました。
雅ちゃんはすぐにそれを取り上げました。


雅「こっくりさんなんかやって、何かあったらどうするの!?」


熊「大丈夫、説明書読んだし、私こっくりさん上手いし!」


雅ちゃんの顔が引きつりました。
どうやら友理奈こっくりさんをよくやっているようです。
雅ちゃんは、この「桃子キモヲタ化現象及び梨沙子異世界消失事件」が終わったら、次は友理奈こっくりさん癖をなんとかしないといけないなと心に決めました。
ところで、やっぱり茉麻のことは気にしていないようです。